出会いを楽しむ
「どこで、育て方を間違うたんや」頭をかかえ込みながら、父が嘆いた。
急に、白髪が増えたようだ。
母は父の隣りでうつむいている。 丸めた背中が真っ暗だった。
「そんなに落ち込まんでいいって」私は明るくなぐさめてみせた。 そんな態度が家族の怒りの炎に、さらに油を注いだ。
しばらくして、針のむしろから解放された後、珍しく夫が苦言を呈した。 夫は私の家族に、頭を下げっぱなしだった。
娘がたとえスーパーモデルになって海外を股に掛けて活躍しようと、ノーベル賞を受賞してH大学の名誉教授になろうと、妻となり母となる幸せに勝るものはない、と信じきっていたのだ。
極悪人の私にできることと、両親が求めることの間には、越えることのできない隔たりがあるなら、私はなぜ、最後まで極悪人を気取ってしまったのだろう。 きっと、私は「離婚したい」と最初に言った時、夫がアッサリと私の手を放したことに、こだわっていたのだ。
この先、彼の手を振り払いたくなる時が、またたぶん、あるだろう。 その時、私はまた1人、罪悪感に苦しみ、2人分の非難を受けなければならないのだろうか。
もう一度経験するには、そんなの、しんどすぎる。 これを最後にしたい。
今、極悪人らしく、ブッチ切ってしまうしか、このわだかまりは消えない、そう思ったからだ。 手をたずさえて家庭を守っている夫婦も、一時的な気の迷いなどで、相手の手を振り払ってしまいたくなる時はある。
一方が振り払おうとした時、もう一方がしっかり掴んでないと夫婦は離れてしまう。 損得勘定、見栄、意地でもいいから、私は夫に、私の手をしっかり、掴んでいてほしかった。
出会いの形を考えます。たくさんの出会いがココにあります。
母は父の隣りでうつむいている。 丸めた背中が真っ暗だった。
「そんなに落ち込まんでいいって」私は明るくなぐさめてみせた。 そんな態度が家族の怒りの炎に、さらに油を注いだ。
しばらくして、針のむしろから解放された後、珍しく夫が苦言を呈した。 夫は私の家族に、頭を下げっぱなしだった。
娘がたとえスーパーモデルになって海外を股に掛けて活躍しようと、ノーベル賞を受賞してH大学の名誉教授になろうと、妻となり母となる幸せに勝るものはない、と信じきっていたのだ。
極悪人の私にできることと、両親が求めることの間には、越えることのできない隔たりがあるなら、私はなぜ、最後まで極悪人を気取ってしまったのだろう。 きっと、私は「離婚したい」と最初に言った時、夫がアッサリと私の手を放したことに、こだわっていたのだ。
この先、彼の手を振り払いたくなる時が、またたぶん、あるだろう。 その時、私はまた1人、罪悪感に苦しみ、2人分の非難を受けなければならないのだろうか。
もう一度経験するには、そんなの、しんどすぎる。 これを最後にしたい。
今、極悪人らしく、ブッチ切ってしまうしか、このわだかまりは消えない、そう思ったからだ。 手をたずさえて家庭を守っている夫婦も、一時的な気の迷いなどで、相手の手を振り払ってしまいたくなる時はある。
一方が振り払おうとした時、もう一方がしっかり掴んでないと夫婦は離れてしまう。 損得勘定、見栄、意地でもいいから、私は夫に、私の手をしっかり、掴んでいてほしかった。
出会いの形を考えます。たくさんの出会いがココにあります。
